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RICOH THETA Z1を990円レンタルで試してみた
2022.04/12 (Tue)

RICOH THETA Z1はVRヘッドセットのPico G2 4Kと2つセットで3泊4日送料無料で990円でした。本来は「360度映像配信トライアル」のためのキットなのですが、今回はTHETA Z1の使用感を備忘録にします。
RICOH THETA Z1とは
RICOH THETA Z1は約2300万画素相当(6720×3360ピクセル)の高品質な360度の全天球イメージを撮影できるデジタルカメラで、THETAシリーズのフラッグシップモデルです。価格は10万円超えでiPhoneならまだしも普段使いには買えないです。
RICOH THETA Z1の感想
画質はさておき使い勝手が良くない。本体のボタン配置やLEDやディスプレイの表示も不親切でスマホアプリも説明書もわかりにくいです。技術的な完成度は高そうですけど使い勝手に改善の余地があるのではないでしょうか。使い方がわかるひと向けの製品なのでしょうけどこの価格ならもっと完成度が高くても良いと思うのです。
第一印象は思ってたより重かったです。金属の塊りを手にしたような感じ。レンズが大きくて本体も黒いから撮影していると目立ちます。
レンズがむき出しで机に置くのにも気を遣います。縦に置いて倒れたらレンズにダメージがありそうだし横置きだと安定しない。本体脇に回転式の脚をつけて横置きが安定するようにとかできればと思いますが余計かな。
良い感想
解像度が高い。360度撮影してこれだけくっきり撮影できるのは素晴らしい。拡大してもアラも目立たないしつなぎ目も目立たないので、技術的には評価されると思います。
良くない感想
操作性が悪い。バッテリーの減りが早い。
スマホアプリでカメラの設定をするのもカメラの電源を入れて接続しておかなければならず、設定をあれこれ検討しているうちにもバッテリーが減っていく。
当たり前ですが撮影ボタンを指で押すと指が映り込む w。360度撮影が前提なのだからリモートシャッターの機能を標準装備していても良いだろうに。スマホアプリやBlueToothのシャッターも使えるのですが、それってWiFiモードに切替えたりFnボタンで設定したり接続してようやくという手間がかかるでしょう? スマホがイヤホンのボリュームアップで撮影できるようにUSB端子にイヤホンつないで+ボタン押せば撮影できるくらい手軽な方法があればGoodだと思う。
カメラ本体

■サイドのボタンが小さくて押しにくい
ボタンが極端に小さくて爪の先でようやく押せるくらいの大きさです。ボタンが出っ張るとカメラに写りこんでしまうのでしょうけどそれなら少し本体を窪ませたところに配置するとか。
電源ボタンにLEDが点灯するのですが、ボタン押してる最中は見えないので何色に光っているかを確認するために都度指を離さなきゃならないのです。そもそも状態を確認するために色や点滅の仕方で判断しろってのが不親切。
青点灯: 電源がオンです。
緑点灯: 充電中です。
赤点滅: 電源をオフにしています。
消灯: 充電完了、スリープモード、消灯・消音モード、電源オフのときに消灯します。
ボタン類に表示したアイコンが小さくて見にくく、そもそもボタンの種類が①電源ボタン②無線ボタン③モードボタン④Fnボタンってもう少し簡素にできなくない? セルフタイマーとかモード切替はディスプレイに表示したメニューで出来たほうがわかりやすそう。

■カメラ状態が把握しにくい
カメラの状態は本体正面の「カメラ状態ランプ」ので判別するようなのですが、ディスプレイがあるのだからそこに表示すればいいじゃないかと。
青点灯: 撮影可能です。
青点滅: 起動中です。
赤点滅: カメラにエラーが生じています。
緑点灯: セルフタイマーで撮影可能です。
緑点滅: セルフタイマー作動中です。
消灯: スリープモード、または残り撮影可能枚数/時間がなくなったため、撮影できない状態です。また、消灯・消音モードや撮影中にも消灯します。


■表示パネルの表示がわかりにくい
液晶ゲームみたいな抽象的な表示に驚き。慣れればこれで十分なのでしょうけど、いまどきこれはないのでは。表示域が少ないならボタン操作で文字をスクロール表示させるとかできると思う。
ターゲット層がプロというか現場の人なのかもしれないですが、表示できないなら割り切ってアプリに任せればいいと思う。スマホアプリに状態表示やモード操作のUIをデジカメのディスプレイくらい分かりやすく搭載して操作させたほうがいいと思うのですが。
アプリ
技術者から見ればTHETAは”サーバー”でスマートホンは"デバイス"なんでしょうけど、カメラからスマートホンにデータをコピーしたり移動させたりするのを”ダウンロード”と表現するのに違和感を感じました。なんとなく”データ転送”って感じなんですよね。
全体的に技術者がデザインした感じのユーザーインターフェースで分かりにくいです。例えば「無線LANクライアントモード」という機能ですが、カメラを無線LANの「アクセスポイント」にしてスマホアプリと接続するのではなく「無線LANクライアント」にしてルーターに経由でスマホアプリと接続する方式なのですね。
無線LANクライアントモードで無線ルーターと接続すると、スマートフォンから無線ルーターを経由して、リモート撮影や画像の確認、機能の設定ができます。
無線LANでカメラとスマートフォンを接続してから、スマートフォンで無線ルーターと接続するための設定を行います。
説明書にもそのとおり書いてあるのですが、これができると何がいいことがあって何のためにそうするのかという事が書かれていないのです。そして、「あらかじめ無線LANでカメラとスマートフォンを接続してから、スマートフォンで無線ルーターと接続するための設定を行います。」ではなくて、「無線LANクライアントモードを利用するには、あらかじめカメラとスマートフォンをアクセスポイントモードで接続してTHETAを無線ルーターに接続するための設定を行ないます。」くらい丁寧に書いて欲しい。さらに言えば一度設定すればよいぶんと毎回操作するぶんを分けて書けないものかな。
説明書)
https://support.theta360.com/ja/manual/z1/content/prepare/prepare_08.html
そして一番悩んだのが手順7。
7. [+]をタップし、無線ルーターの名前、セキュリティ、パスワードを入力する
いやー、まず「無線ルーターの名前」って何だろうなと思ったのですがまさかSSIDを手入力するとは思いませんでした。スマホアプリなんだし無線ルーターのSSIDリスト表示くらいできるでしょ。 自分が変なのかと思うくらい不親切だと思います。
あとがき
いきなりあとがきです。RICOH THETA Z1は技術面では素晴らしいものを感じましたがソフト面が残念でした。でも使用者や用途が限られるし単機能しか使わないのであれば使えないわけでばないのかな。
ホント、リモートシャッターがイヤホンのボリュームボタンでできないものかな。BlutoothもWiFiもバッテリー食うんだもの。
今日はここまで。
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